2008年11月24日
オオカミにカタルシス
つい先ほど、この本を読了した。
なんという物語だろう。乃南アサという作家は知っていたが、実は読むのは初めてなのだ。手に取った動機は、本作が「直木賞」を受賞した作品だからで、そうでなかったら、この作品と出会っていなかったかもしれない。
「凍える牙」は直木賞受賞作には珍しく(?)、いわゆる本格ミステリーに分類される作品であろうと思う。実際、作品も本格ミステリーの作法に則って進められるし、プロローグでいきなり深夜のファミレスで男が炎上するところから始まるところはミステリーの面目躍如であろう。
だがそれでは終わらない。それで終わっていたら、本作が直木賞を受けることもなかっただろう。
ややネタばれ気味になるが、本作品の一番の読みどころは、オオカミである。
ミステリーゆえの綿密なプロットに、オオカミが組み込まれた作品がかつてあっただろうか。そして、そのオオカミの心情にまで踏み込んだ作品があっただろうか。
オオカミの心情にまで踏み込める作家は、(きっと)多くない。もしかしたら乃南アサにしかできない芸当やもしれぬ。オオカミという「ヒト」ではない動物を、その心情・気持ちまで描き出すというすばらしいドラマツルギーとそこから迫りくるカタルシスにただただ呆然とした思いで読了した。
そして、読み終えて曰く、「なんという物語だろう」だったのである。 続きを読む
なんという物語だろう。乃南アサという作家は知っていたが、実は読むのは初めてなのだ。手に取った動機は、本作が「直木賞」を受賞した作品だからで、そうでなかったら、この作品と出会っていなかったかもしれない。
「凍える牙」は直木賞受賞作には珍しく(?)、いわゆる本格ミステリーに分類される作品であろうと思う。実際、作品も本格ミステリーの作法に則って進められるし、プロローグでいきなり深夜のファミレスで男が炎上するところから始まるところはミステリーの面目躍如であろう。
だがそれでは終わらない。それで終わっていたら、本作が直木賞を受けることもなかっただろう。
ややネタばれ気味になるが、本作品の一番の読みどころは、オオカミである。
ミステリーゆえの綿密なプロットに、オオカミが組み込まれた作品がかつてあっただろうか。そして、そのオオカミの心情にまで踏み込んだ作品があっただろうか。
オオカミの心情にまで踏み込める作家は、(きっと)多くない。もしかしたら乃南アサにしかできない芸当やもしれぬ。オオカミという「ヒト」ではない動物を、その心情・気持ちまで描き出すというすばらしいドラマツルギーとそこから迫りくるカタルシスにただただ呆然とした思いで読了した。
そして、読み終えて曰く、「なんという物語だろう」だったのである。 続きを読む
2008年11月18日
2と1は等しい……のか!?
少し前、「不可思議な釣り堀の看板」について記事にした。この看板についても、ずいぶん悩んだが、それ以上に悩ましいものを見つけてしまった。
上記の式をよ~く見てほしい。(一見)数学的に正しい(ような気がする)。
これは最近、気に入ってたまに拝見している「虚構新聞」なるサイトより転載させていただいたものである。このサイト、文字通り「嘘」のニュースを載せているのだが、ちょっと読んだだけでは虚構と思えないほどのリアリティと、昨今のBlogに蔓延する日本語とは一線を画すほどの格調高い(そうでないものもあるが)文章が気に入っている。
余談になるが、同様のジョークサイトとして、「bogusnews」というサイトもあるが、こちらも同様にリアリティと格調ある文章が楽しい。
Blogというものが氾濫して、一般には秘匿されるはずの日記が公開され(公開されること自体は否定しないが)、一方で公開されていることを意識せずに生み出される文章(というよりは文の羅列とさえ思えるものもあるが)。紹介した2つのジョークサイトは、そういった風潮へのアンチテーゼではないかとさえ思えてしまうほどである。
ところで話を戻して、上掲した数式が正しいとすれば、この数式を応用して
たった1尾しか釣れなかった魚を2匹という
ことも可能となるのである。
もちろん出先が「虚構新聞」ゆえ、この数式は数学的に正しくないが、どうして正しくないのかがわからなかった。コテコテ文系人間故、数学的思考に関しては小学生にわき毛が生えた程度の自信しかない。
で、ここ数日、この数式の誤りはどこにあるのかという点について、悩んでいたのである。
続きを読む
(「虚構新聞」より転載)
上記の式をよ~く見てほしい。(一見)数学的に正しい(ような気がする)。
これは最近、気に入ってたまに拝見している「虚構新聞」なるサイトより転載させていただいたものである。このサイト、文字通り「嘘」のニュースを載せているのだが、ちょっと読んだだけでは虚構と思えないほどのリアリティと、昨今のBlogに蔓延する日本語とは一線を画すほどの格調高い(そうでないものもあるが)文章が気に入っている。
余談になるが、同様のジョークサイトとして、「bogusnews」というサイトもあるが、こちらも同様にリアリティと格調ある文章が楽しい。
Blogというものが氾濫して、一般には秘匿されるはずの日記が公開され(公開されること自体は否定しないが)、一方で公開されていることを意識せずに生み出される文章(というよりは文の羅列とさえ思えるものもあるが)。紹介した2つのジョークサイトは、そういった風潮へのアンチテーゼではないかとさえ思えてしまうほどである。
ところで話を戻して、上掲した数式が正しいとすれば、この数式を応用して
たった1尾しか釣れなかった魚を2匹という
ことも可能となるのである。
もちろん出先が「虚構新聞」ゆえ、この数式は数学的に正しくないが、どうして正しくないのかがわからなかった。コテコテ文系人間故、数学的思考に関しては小学生にわき毛が生えた程度の自信しかない。
で、ここ数日、この数式の誤りはどこにあるのかという点について、悩んでいたのである。
続きを読む
2008年11月15日
フルフェイスな……携帯
引越したついでにというわけではないが、携帯を買い換えた。
町田駅にほど近くのSOFTBANKショップを通りかかり、ふと
「そうだ、住所変更しておかないとなぁ~」
と思い、ふらりと店内へ入った。
そこには2年前とはすっかりデザインも変わった携帯のラインナップがずらり! もちろん話題のiPhoneもあったりする(全くジョブズ信仰心を持ち合わせていない私には無用だが)。
いろいろと手に取っているうちに、まるで女子高生のバイトかと思うような店員さんが、背後から声をかけてくる。
「よろしければ、ご案内いたします」
思わず振り向いて、その完璧な営業スマイルと目があったところで、勝負あった。私の心は、一瞬にして決心したのだ。
「そうだ、もう24か月経ったし(注:SBは携帯は購入すると自動的に24か月割賦となり、実質2年間拘束される)、買い替えるか~♪」
さらに折よく、SBから11月中のみ適用される「1万円キャッシュバック」のメールが駄目を押した。 続きを読む
町田駅にほど近くのSOFTBANKショップを通りかかり、ふと
「そうだ、住所変更しておかないとなぁ~」
と思い、ふらりと店内へ入った。
そこには2年前とはすっかりデザインも変わった携帯のラインナップがずらり! もちろん話題のiPhoneもあったりする(全くジョブズ信仰心を持ち合わせていない私には無用だが)。
いろいろと手に取っているうちに、まるで女子高生のバイトかと思うような店員さんが、背後から声をかけてくる。
「よろしければ、ご案内いたします」
思わず振り向いて、その完璧な営業スマイルと目があったところで、勝負あった。私の心は、一瞬にして決心したのだ。
「そうだ、もう24か月経ったし(注:SBは携帯は購入すると自動的に24か月割賦となり、実質2年間拘束される)、買い替えるか~♪」
さらに折よく、SBから11月中のみ適用される「1万円キャッシュバック」のメールが駄目を押した。 続きを読む
2008年11月06日
フグにおけるプライミング効果
引越と重なってバタバタして、少し遅れたが、今年も××回目の誕生日を祝ってもらった。今年はフグである。
もちろん私がリクエストしたわけだが、何をおいても焼きフグを食べたかった。フグを焼くと、表面は香ばしく、中はプリプリの食感である。まるで上品な鶏肉(ささ身)を食べているかのような趣で、それでいて旨味はしっかりとある。
この店ではすりおろしたニンニクが添えてあり、それをちょっと身につけて焼くと、なおのこと香りが良い。 続きを読む
もちろん私がリクエストしたわけだが、何をおいても焼きフグを食べたかった。フグを焼くと、表面は香ばしく、中はプリプリの食感である。まるで上品な鶏肉(ささ身)を食べているかのような趣で、それでいて旨味はしっかりとある。
この店ではすりおろしたニンニクが添えてあり、それをちょっと身につけて焼くと、なおのこと香りが良い。 続きを読む
2008年06月08日
春のマイルは混戦!?~安田記念~
枠 番 |
馬 番 |
予 想 |
馬名 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | △ | ハイアーゲーム | 内田博 |
2 | △ | キストゥヘブン | 勝浦 | |
2 | 3 | エイシンドーバー | 福永 | |
4 | ニシノマナムスメ | 吉田隼 | ||
3 | 5 | △ | ウオッカ | 岩田康 |
6 | オーシャンエイプス | 吉田豊 | ||
4 | 7 | △ | グッドババ | ドゥルー |
8 | ジョリーダンス | 安藤勝 | ||
5 | 9 | アイルラヴァゲイン | 松岡 | |
10 | △ | コンゴウリキシオー | 藤田 | |
6 | 11 | △ | スーパーホーネット | 藤岡佑 |
12 | ドラゴンウェルズ | 鮫島 | ||
7 | 13 | △ | ピンクカメオ | 蛯名 |
14 | エアシェイディ | 後藤 | ||
15 | ブリッシュラック | プレブル | ||
8 | 16 | アルマダ | ホワイト | |
17 | ◎ | スズカフェニックス | 武豊 | |
18 | △ | ドリームジャーニー | 池添 |
最初に正直にいってしまおう。今年の安田記念……まったく自信がない。
抜けた馬もいないし、外人さんも3頭。普通、予想するにあたって、何か起点となるデータや情報があるものだが、今回はそれがみつからない。
正直、困った。
経験上、こういうときは意外にあっさり前哨戦からの素直なローテーションの馬が来たりするもの。とはいえ、前哨戦の京王杯SC勝ち馬は、美浦(関東)にそのまま滞在させて、少しでも輸送などの負担を減らそうと必死な模様。それが逆に、おおいに気がかり。しかも調教時計も前走と比べると精彩を欠く。ならば2着馬? こちらは牝馬だが、56kg背負っての実績がないのが気がかり。
そんなんで、ところてん式な予想で、◎⑰スズカフェニックスとした。こちらは斤量面でも59kgまでは何とかなるし、結構ハードなローテながら、前走後もすぐに調教で時計を出すなど、調子面もよさそうだ。鞍上には文句なく、府中マイルに不可欠な切れもばっちり。二走連続で3F32秒台の切れはハンパじゃない。鞍上からして、府中で2回連続で脚を余す真似もすまい。
短いが予想は以上。△へ流す。手広いが、何が来るのか分からず、結構ぎりぎりまで絞った結果だ。
欲を言えば⑤ウオッカの復活を見たいが、そもそも実績馬らしからぬハードローテで、はっきり言って陣営の無茶苦茶な使い方が全く解せぬ。前走で一応力を引き出した鞍上も乗り替わり。馬の実力だけは認めるが、それ以外に強調材料は何も見当たらない。
GⅢ級ながら、ここにきて調子を上げた①ハイアーゲームと⑱ドリームジャニー。展開とペースが向けば、あるいは……。前走びっくりの逃げで負けたものの大崩れしなかった⑬ピンクカメオにも一考の余地あるか? もはや忘れ去られようとしている3歳マイル王として、勝った舞台でもある。鞍上はしょぼいが、こちらも気になる一頭である。
2008年06月01日
何はともあれ最強馬決定戦!~日本ダービー~
枠 番 |
馬 番 |
予 想 |
馬名 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | △ | ディープスカイ | 四位 |
2 | サクセスブロッケン | 横山典 | ||
2 | 3 | △ | ブラックシェル | 武豊 |
4 | △ | タケミカヅチ | 柴田善 | |
3 | 5 | アグネススターチ | 赤木 | |
6 | △ | モンテクリスエス | 福永 | |
4 | 7 | △ | スマイルジャック | 小牧太 |
8 | △ | アドマイヤコマンド | 川田 | |
5 | 9 | ◎ | マイネルチャールズ | 松岡 |
10 | レインボーペガサス | 安藤勝 | ||
6 | 11 | レッツゴーキリシマ | 幸 | |
12 | サブジェクト | 吉田豊 | ||
7 | 13 | ベンチャーナイン | 武士沢 | |
14 | エーシンフォワード | 和田 | ||
15 | フローテーション | 藤岡佑 | ||
8 | 16 | △ | メイショウクオリア | 岩田康 |
17 | △ | ショウナンアルバ | 蛯名 | |
18 | クリスタルウイング | 内田博 |
いよいよだ。何がって、ダービーである。雨が降って、馬場が渋々なのは残念だが、何はともあれ最強の馬を決める闘いがもうすぐ始まる。
とはいえ、ここにきてまた競馬の調子が悪くなってきた。◎を打った馬が、3着、あるいはワイドまで押さえると4着。なんともちぐはぐな結果である。
それをこのダービーで吹き飛ばしたい。昨年は、牝馬ウオッカが最強馬の栄誉を手にしたことは、まだ記憶に新しい。あれからもう一年経つが、さすがに今年はそんな大物牝馬はいなかった。
となれば、予想はまず最高のダービートライアル、皐月賞から見ていくしかない。その前に、まず土曜日の府中。馬場はしとしとと降り続く雨で、不良である。芝の特別戦を何度か見てみたが、内が伸びる、差し脚が届かない(追込みは相当厳しい)。中団より前、できれば内を狙って、切れずともじわっと伸びそうな馬。このあたりが本線になりそうだ。
◎⑨マイネルチャールズとした。荒れたパワーのいる馬場は合いそうだ。近年、分の悪い関東馬だが、ここらでそろそろ巻き返してほしい。今年のダービーは展開が非常に重要だと考えているのだが、スタート五分に出て、おそらく逃げるだろうアグネスSの後ろで、2走前の弥生賞のようなレースができれば、十分に勝機はある。
連下は難しいが、①ディープスカイ。不良馬場で得意な切れ味が生かせないが、とはいえマイルCで見せた稍重での3F33.9の脚は軽視できない。良馬場なら、間違いなく本命なのだが……。2枠二頭。③ブラックシェルと④タケミカヅチ。いずれもパワーは十分で、特にタケミカヅチは、鞍上以外特に不安要素はない。どちらも能力は上位と見る。⑦スマイルジャックは今乗れている小牧鞍上で、脚質も合いそう。中間の気配はまずまずというところだが、血統含め、魅力は大きい。⑰ショウナンアルバは、注目された皐月が案外だが、前走からの上積みもありそうで、左回り巧者といっていい。改めて見直したい一頭だ。外枠を引いてしまったのが、ちょっとだけ気がかり。
皐月以外の路線からは、⑧アドマイヤコマンド、⑥モンテクリスエス、⑯メイショウクオリアを抜擢した。いずれも12ハロンでの勝ち鞍があり、外枠のMクオリアは、東上初ということもあり、やや割り引く必要があるかもしれないが、青葉賞から回って来たMクリスエス、Aコマンドともに大きな差はない。 続きを読む
2008年05月25日
苛酷な12ハロン~オークス~
枠 番 |
馬 番 |
予 想 |
馬名 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | シャランジュ | 横山典 | |
2 | ハートオブクィーン | 幸 | ||
2 | 3 | アロマキャンドル | 田中勝 | |
4 | △ | レッドアゲート | 内田博 | |
3 | 5 | △ | ムードインディゴ | 福永 |
6 | エフティマイア | 蛯名 | ||
4 | 7 | ◎ | ブラックエンブレム | 松岡 |
8 | △ | マイネレーツェル | 武豊 | |
5 | 9 | △ | ライムキャンディ | 四位 |
10 | レジネッタ | 小牧太 | ||
6 | 11 | ジョイフルスマイル | 吉田豊 | |
12 | △ | ソーマジック | 後藤 | |
7 | 13 | △ | スペルバインド | 勝浦 |
14 | カレイジャスミン | 柴田善 | ||
15 | トールポピー | 池添 | ||
8 | 16 | エアパスカル | 藤岡佑 | |
17 | △ | オディール | 安藤勝 | |
18 | △ | リトルアマポーラ | 武幸 |
さてクラシックもいよいよ佳境に入って来た。春の大一番ダービーへの露払い、オークスが始まる。このレース、良く言われることだが、この3歳春の時期に、牝馬限定で12ハロン(2400m)。条件はあまりにも過酷だ。
JRAのサイトで昨年あたりのレースを見るとよく分かるが、最後は勝った馬も、敗れた馬も一様によれよれになりながら走っているレース。それがオークスというレースである。
この距離はチャンピオンディスタンスとも呼ばれるとおり、スタミナもスピードも、そして運もないと乗り切れない。この時期の牝馬にそれをやらせようというのだから、当然混戦になる。傾向からいえば桜花賞組が本線ということになろうが、あまりに条件が違いすぎるので、それに頼りすぎるのも疑問符が付く。一応コース、距離を意識しつつ、実績や調教での上積みがあるかといったところに注目して、予想してみた。
◎は、⑦ブラックエンブレム。雨が降ったから気になったが、今週からCコースに変わって仮柵がついたので、内ラチも前にいる馬もよく伸びていた。ブラックEは前走出遅れながら、よく追いこんでいるし、中間も毎週併せ馬で、意欲的に攻められている。前走は出遅れたが、本来中団より前で競馬できる馬。しかも府中では切れる。血統は地味だが(笑)、連軸としては最高。もちろん単も十分あると期待している。
対抗馬は、混戦ゆえ絞りにくいが、今回ひそかに期待は、⑨ライムキャンディ。父タニノギムレットは府中向きだし、前走は落鉄で競馬をしていない(と思う)。人気はないが、一発あるかもしれない。
順当なところでは、④レッドアゲート、⑤ムードインディゴ、⑫ソーマジック、⑱リトルアマポーラ。レッドはTRフローラSを勝って、この中間も疲れを見せず上昇気配。メンバー唯一の12ハロン経験馬でもあり、末も切れる脚がある。軽視はできない。ムードIは、距離適性を加味して抜擢。前々で競馬できるような展開になれば、あるいはの場面もあるかも。ソーマジックは堅実派。母の父から距離適性は微妙だが、意外に力強さとスタミナはありそう。そしてリトルA! 本来なら大本命視してもおかしくないくらいの実力馬だと思っているが、いかんせん鞍上が大バカ者。これは大幅割引。だが大外枠を引いて、最後に枠入りできるのは運がよかった気がする。鞍上が余計なことをせず、ちゃんと一周できれば、勝っても全然おかしくない。せっかくのいい馬なのだから、ぜひともオーナー、厩舎関係は鞍上を変えることを検討いただけないものか。そういう意味でも、ここで(失礼ながら)負けて、鞍上に見切りをつけてくれたらとの期待もある
⑧マイネレーツェルはすでに10戦しており上がり目は微妙だが、鞍上に期待。⑬スペルバインドは確実に切れる末脚が魅力。⑰オディールは中間の気配がいい。切れる脚はないが、調子は良さそうなので展開次第では……。
逆にアロマCは、前走でものすごい上がりの脚を見せたが、速い末脚を使った次走は歩くタイプ。一走敬遠してきたいところ。桜を勝ったレジネッタも、中間は軽めに徹しており、何だかお疲れの感が。また秋にお会いしましょう、というところか。
いずれにしても苛酷な条件で、限界に近い走りを要求されるレース。やはり混戦か。いくら強くても、運を味方につけないと勝てないような気がしてならない。
2008年05月18日
ダービー馬復活なるか~ヴィクトリアマイル~
枠 番 |
馬 番 |
予 想 |
馬名 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | テンイムホウ | 柄崎 | |
2 | △ | ブルーメンブラット | 後藤 | |
2 | 3 | ローブデコルテ | 福永 | |
4 | △ | ジョリーダンス | 安藤勝 | |
3 | 5 | △ | ピンクカメオ | 内田博 |
6 | ▲ | エイジアンウインズ | 藤田 | |
4 | 7 | タニノハイクレア | 的場 | |
8 | △ | パーフェクトジョイ | 池添 | |
5 | 9 | ◎ | ウォッカ | 武豊 |
10 | アルコセニョーラ | 田中勝 | ||
6 | 11 | △ | トウカイオスカー | 横山典 |
12 | ヤマニンメルベイユ | 柴山 | ||
7 | 13 | △ | ニシノマナムスメ | 吉田隼 |
14 | タイキマドレーヌ | 北村友 | ||
15 | ベルモントプロテア | 小野 | ||
8 | 16 | マイネカンナ | 岩田康 | |
17 | △ | ベッラレイア | 秋山 | |
18 | レインダンス | 武幸 |
この時期に牝馬限定のマイルGⅠをやることにどんな意味があるのか、さっぱりわからないレース。それがこのヴィクトリアマイルである。
いずれにしても牝馬限定GⅠというものは大した数はなく、しかも古馬混合となるとエリ女とこれしかない。そんなわけで、メンツも、ああまたこの馬ね、っていうような顔ぶれがそろうのが常だ。ダイワスカーレットがいないのは至極残念だが、その代わりといっては何だが、ドバイ帰りのダービー馬<ウオッカ>が久しぶりに牝馬限定戦に戻って来た。
◎はその⑨ウオッカだ。ダービー馬だからという過去の栄光に追いすがるがゆえのロマン馬券ではない。とはいえ人気になってしまうだろうが(前売りでも一番人気だが……)、まぁこの馬の実績と鞍上を考えれば、しかたあるまい。それでもウオッカ◎でいく。
この馬はせっかく実力がありながら、その実力でダービーまで獲ってしまったために、随分無理な使われ方をしているような気がしてならない。ダービーのためにぎりぎりまで絞った体、それで勝ったのにさらに宝塚まで。結局3歳秋は秋華賞まで待ったが、それでも完全には戻っていなかった。次のエリ女を取り消したのは却ってよかったかもしれない。それでもその後、JCに有馬、いくらなんでも激戦を使い詰めだ。春もすでに二戦消化しており、ウオッカが勝つのはもうここしかないと見る。
ダイワスカーレットのいない牝馬限定戦。実力を考えれば、ほとんどただ貰いなレース。ドバイの地とはいえ、一度乗った鞍上ユタカが引き続き乗るのもいい。切れまくる脚は、府中でこそ生きるし、8ハロン戦も望むところだろう。
唯一不安なのは外国帰りの反動だが、使われまくりながら歴戦の猛者を相手にJC4着、上がりだけを見れば出走馬中一番という実績は、文句のつけようがない(ここでは)。
ちなみに牝馬限定GⅠってことで、世代差も考慮したいところだが、昨年のエリ女を見れば現4歳世代に軍配があるのはあきらか。◎はもちろん、勝つのは4歳馬だろう。
となるともう一頭気になる馬がいるのだ。▲⑥エイジアンウインズだ。前走阪神牝馬Sで自在性のあるところも見せたし、逃げたにも関わらず、末もしっかりしている。逃げ一手という馬ではないいから、ここでも大いに期待できる。いずれにせよメンツ的にハナを主張しそうな馬が見当たらず、ペースはスローになると思う。そうなると驚異の末脚を封じられた◎の代わりに台頭する可能性もあると見る。最近今一つパッとしない鞍上だが、この辺で久しぶりに「男シンジ」を見せることができるか。ちなみに今日行われた京王杯SCでスーパーホーネットの二着が、阪神牝馬S4着のキストゥヘブンだった。この結果が脳裏をよぎったことも付け加えておく。
今回は変則的だが、◎と▲、二頭軸で臨みたい。まぁそれくらい難しくて、自信がないことの証左でもある
△は手広く狙う。②ブルーメンBは実力通りの評価。⑬ニシノマナムスメも同様。気になるところでは、やや復活気配の実績馬⑤ピンクカメオ。前走できらりと光る末脚を見せた⑧パーフェクトJ。久々だが稽古の動き良しの⑰ベッラレイア。
前走を勝って、鞍上強化の⑯マイネカンナは、そうはいっても脚質が鞍上に合っていない。追い切りを見る限り、上積みもなく、いかに鞍上強化といえどもテン乗りでは辛いところか……。
府中も開催が進んで、悪天候も絡み、内外の馬場差が大きく、展開や位置取りで結果が大きく変わる可能性も、大いにある。いずれにせよ一筋縄ではいくまい。 続きを読む
2008年05月04日
天皇ゆかりの京都で~天皇賞・春~
枠 番 |
馬 番 |
予 想 |
馬名 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | サンバレンティン | 佐藤哲 | |
2 | 2 | ▲ | アドマイヤフジ | 川田 |
3 | 3 | △ | アドマイヤモナーク | 安藤勝 |
4 | ホクトスルタン | 横山典 | ||
4 | 5 | トウカイエリート | 上村 | |
6 | アドマイヤメイン | 福永 | ||
5 | 7 | △ | ドリームパスポート | 松岡 |
8 | △ | メイショウサムソン | 武豊 | |
6 | 9 | ドリームパートナー | 和田 | |
10 | △ | ポップロック | 内田博 | |
7 | 11 | ▲ | トウカイトリック | 幸 |
12 | △ | アイポッパー | 藤田 | |
8 | 13 | ◎ | アサクサキングス | 四位 |
14 | アドマイヤジュピタ | 岩田康 |
さていよいよ天皇賞の季節となった。やっとまともな古馬GⅠを見ることができる。京都での長丁場、16ハロンを制するのはどんな馬なのか。
予想を語る前に、一つ(天皇賞・春を)予想するうえでのポイントを書いておきたい。それは「圧倒的に4歳馬が強い」ということだ。4歳馬でなくては勝てないといっても過言ではないほど、強い。特に菊花賞馬が出てくると、京都の長丁場つながりなのだろうか、とにかく勝つ。
さあもう軸は決まったようなものだ。◎⑬アサクサキングス。前走は久々で59kgを背負って3着に敗れたが、昨年の楯の覇者である⑧メイショウサムソンと同斤で約1馬身半先着している。天皇賞は58kg定量戦なので、前走の59kgは意味がある。このあたりの1kg減は、なかなか馬鹿にできない。そのうえ中間の攻め馬もなかなかで、先のデータの後押しも含め、ここは一番人気でも逆らえない。一応アサクサKは単複も押さえておこうと思っている。
2番手は2頭選出したが、②アドマイヤフジと⑪トウカイトリックである。どちらも前哨戦の阪神大賞典はともに歩いたクチだが、そのせいか消耗していないのが、追い切りからも見てとれる。両馬ともに上積みは大きく、人気はイマイチだが侮れない。
あとは△をつけた5頭が連下となるが、特に気になるのは⑦ドリームパスポート、⑫アイポッパー。アイPはもう8歳馬だが、Dパスポートとともに好気配だ。
逆に一応△を打ったが死角がありそうな⑧メイショウサムソンと⑩ポップロック。前者は昨年の春・秋の楯を連覇しているが、どちらも休み明けを一叩きしたにもかかわらずあまり上積みが感じられない。そもそも休んだはずが、休み明けでも馬体が増えていない。これでは中間もメイチで追えまい。少々不安。両馬ともに昨秋のGⅠでの激戦の反動がまだのこっているやもしれない。
メイショウS、ポップRともに、同じ休み明けでも◎のアサクサKとはここが決定的に違うのだ。
まあ競馬にロマンなぞを求める輩は、春→秋→春の連覇をユタカとともにの応援馬券でメイショウSか。それもよい。だが私に言わせれば、ギャンブルにロマンなんてない。そして競馬もギャンブル。昨今、JRAのCM効果のせいか、競馬場はまるで人気デートスポットの様相を呈しているが、競馬場なんてところは間違いなく“鉄火場”だ。
そういう意味では、前走の派手なパフォーマンスでロマン派に人気になりそうなのが、もう1頭の4歳馬④ホクトスルタンだが、過去私の知る限り、前走準オープンからという路線で勝った馬はいない。下手に人気になる分、悠々一人旅というわけにもいかず、ここは黙って消しが妥当とみる。そもそも逃げ馬は、勝つ時は派手に勝つもの。もちろん負ける時もとことん派手に負ける。たから頭がないと見たら、消せば良い。ギャンブルゆえ、命の次に大切な銭を無駄遣いしてはいけない。 続きを読む
2008年04月25日
B面の恋
また小説を書いてしまった。性懲りもなく書いた物語ではあるが、これで5作目。いくらかは小説らしくなってきたような気もする。
タイトルは「B面の恋」
前作までいつも感想、批評を寄せていただいたTHさんやCSさん、励ましていただいたYさんにも感謝申し上げる。かなりのハイペースで書けたのも、こうしたモチベーションの源があればこそ。是非、今作もお願いする次第である。(ちなみに写真は単なるイメージ画像)
さて今作については、最初にテーマを話しておきたい。いささか能書きめいているし、本来小説のテーマを先に語るなぞ、全くもって流儀に反するが、読まれたい方は「続き」を見ていただければ……。 続きを読む
タイトルは「B面の恋」
前作までいつも感想、批評を寄せていただいたTHさんやCSさん、励ましていただいたYさんにも感謝申し上げる。かなりのハイペースで書けたのも、こうしたモチベーションの源があればこそ。是非、今作もお願いする次第である。(ちなみに写真は単なるイメージ画像)
さて今作については、最初にテーマを話しておきたい。いささか能書きめいているし、本来小説のテーマを先に語るなぞ、全くもって流儀に反するが、読まれたい方は「続き」を見ていただければ……。 続きを読む
2008年04月20日
嵐を呼ぶクラシック~皐月賞~
枠 番 |
馬 番 |
予 想 |
馬名 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | タケミカヅチ | 柴田善 | |
2 | △ | スマイルジャック | 小牧太 | |
2 | 3 | フサイチアソート | 横山典 | |
4 | スズジュピター | 後藤 | ||
3 | 5 | レインボーペガサス | 安藤勝 | |
6 | △ | キャプテントゥーレ | 川田 | |
4 | 7 | オリエンタルロック | 武幸 | |
8 | △ | ダンツウィニング | 池添 | |
5 | 9 | ◎ | マイネルチャールズ | 松岡 |
10 | △ | ブラックシェル | 武豊 | |
6 | 11 | スマートファルコン | 福永 | |
12 | ○ | ベンチャーナイン | 武士沢 | |
7 | 13 | ドリームシグナル | 吉田隼 | |
14 | ○ | ノットアローン | 藤岡佑 | |
15 | △ | サブジェクト | 岩田康 | |
8 | 16 | △ | レッツゴーキリシマ | 幸 |
17 | フローテーション | 内田博 | ||
18 | ショウナンアルバ | 蛯名 |
さて桜花賞も終わり、いよいよ牡馬クラシック第一弾、皐月賞。といってもこのレース、個人的にはたいした思い入れもないので、さらっと予想を書いておく。
まず気になったのは◎の⑨マイネルチャールズだ。一番人気になってしまったが、はっきりいってこの馬しか勝つ馬がいない気がする。ヒントは以前同レースで穴をあけたサニーブライアン。奇しくもマイネルCもブライアンズタイム産駒で、中山10ハロンへのこだわりもサニーBを手本にしたようだ。サニーBのときは皐月賞は取り損ねたが、フロック視されたダービーを狙って大儲けした過去が懐かしい。マイネルCだと穴にはならないが、まず鉄板であろう。
二番手は⑫ベンチャーナインと⑭ノットアローンを抜擢した。ベンチャーNの方は追込み一手であまり芸がないが、はまれば京成杯でマイネルCにタイム差なしの2着の脚が怖い。ただ馬場を考えると鞍上次第ではあるが……
一方ノットAは平坦小回りの小倉500万条件戦ではあるが、重馬場を勝っている。前走若葉Sで坂も克服しており、重馬場で切れが殺される展開だとノーマークですいすいという場面もあるかも。10ハロン戦では2戦2勝も心強いし、鞍上もちょっぴり魅力。
△はいずれも差がないが、今回はマイネルCだけが抜けている感があるので、◎から印のある馬に馬連で流すのが良策か。◎-❍-△のフォーメーションで3連単もちょっぴり買ってみようかなという下心があるのだが……。
2008年04月18日
80年代のバブルへの追憶
あの頃、街では前髪を立てたワンレンヘアーをなびかせながら、羽のような扇子をふりかざしてお立ち台で踊っている女が満ち満ちていた。一様にボディ・コンシャスに身を包み、ボディラインをびしっと強調させ、ひとしきり躍った後、長い髪をゴムで結んでラーメンをすすり、その足で外車に乗り夜の街へと溶けてゆく。
そのような時代が確かにあって、そんな頃おれはまだ学生だった、貧乏だった。バブル真っただ中といわれても、貧乏学生はその底辺で這いずり回っている。「自立」したかのように見える女たちは、バブル景気にまさにバブルな金をつかんだ男たちに群がっていた。おれもときに夜の街を徘徊し、せめてそのおこぼれでもと立ち回ってみるものの、残っていたのはトイレでアンパンやってラリった少女、くらいのものだ。 続きを読む
そのような時代が確かにあって、そんな頃おれはまだ学生だった、貧乏だった。バブル真っただ中といわれても、貧乏学生はその底辺で這いずり回っている。「自立」したかのように見える女たちは、バブル景気にまさにバブルな金をつかんだ男たちに群がっていた。おれもときに夜の街を徘徊し、せめてそのおこぼれでもと立ち回ってみるものの、残っていたのはトイレでアンパンやってラリった少女、くらいのものだ。 続きを読む
2008年04月16日
我が癒しの鳥獣戯画
最近実家で、父が小鳥に餌づけをしていた。といっても見るからに百均で買ったと思われるかごに果物を入れて、庭の木にくくりつけておいたところ、勝手に鳥が果物をついばみに来たというだけのことであるが…… とはいえ辺り一面、人だらけの空間についばみにくる小鳥は、確かに癒しなのだ。最初の鳥は「ムクドリ」というらしいが、もう一つは分からない。ま、所詮名前も人間が勝手につけた「記号」にすぎない。だから何であれ、ただ微笑ましく果物をついばむを眺め、優しく鳴いている声に耳をすませば良い。
ついでに最近、近所に猫が多い。もちろん野良猫であるが、人間との境界を忘れてしまったか、あるいは人間のテリトリーに馴致してしまったものか、近づいても逃げない。カメラを向けても、カメラ目線さえ使ってくる(笑)
さかりがついて赤子のごとき泣き声を夜な夜なあげているわけだが、じっとファインダー越しに見ているとこの子たちにも癒されてしまった。夜な夜な泣き声をあげるとて、先日某ファミレスで徒党を組んでマシンガントークを繰り広げていたおばさんどもでは、癒されるどころか心がかき乱される思いだが、人里でたくましく生きる猫には癒されるのだ。
そういえば時折、釣り場で人が釣り上げた魚を虎視眈々(虎もネコ科でしたね~)と狙っていたデブ猫がいた。彼(あるいは彼女)は、今もたくましく生きているのだろうか。新鮮な魚に食べ慣れているゆえ、おいらがコンビニで買ってきてやった魚肉ソーセージには見向きもしなかったことだけが、ちょっと憎らしかったけど
「みんながんばって生きろよ」と呼びかけたら、「お前もな!」と言われた(ような気がした)。
ついでに最近、近所に猫が多い。もちろん野良猫であるが、人間との境界を忘れてしまったか、あるいは人間のテリトリーに馴致してしまったものか、近づいても逃げない。カメラを向けても、カメラ目線さえ使ってくる(笑)
さかりがついて赤子のごとき泣き声を夜な夜なあげているわけだが、じっとファインダー越しに見ているとこの子たちにも癒されてしまった。夜な夜な泣き声をあげるとて、先日某ファミレスで徒党を組んでマシンガントークを繰り広げていたおばさんどもでは、癒されるどころか心がかき乱される思いだが、人里でたくましく生きる猫には癒されるのだ。
そういえば時折、釣り場で人が釣り上げた魚を虎視眈々(虎もネコ科でしたね~)と狙っていたデブ猫がいた。彼(あるいは彼女)は、今もたくましく生きているのだろうか。新鮮な魚に食べ慣れているゆえ、おいらがコンビニで買ってきてやった魚肉ソーセージには見向きもしなかったことだけが、ちょっと憎らしかったけど
「みんながんばって生きろよ」と呼びかけたら、「お前もな!」と言われた(ような気がした)。
2008年04月13日
スカーレットに続け~桜花賞~
東京の桜もすでに咲き誇り、春の嵐とともに瞬く間に散り去った。移ろいやすいものは女の色香と桜ばな。盛りが美しいだけに、後には空しさが残る。
しかしそんなセンチメンタリズムにいつまでも浸っているひまもない。いよいよクラシックが始まるのだ。第一弾、桜花賞。
昨年は稀代の女ダービー馬・ウオッカと激戦を演じたダイワスカーレットが桜の女王に戴冠した。もちろんダービーを勝ったウオッカに文句の付けようはないが、その後(実際には宝塚記念を使ったことが一番大きな原因だと思っているのだが)は今一つ。やはりダービーは、その栄誉とともに反動も大きい。一方ウオッカを破ったダイワスカーレットは、その後も男馬もものともせず、暮れの有馬記念で変態馬マツリダゴッホの後塵を拝したものの、五分の戦いを演じている。まさに名牝の薫り漂う馬に成長したのである。
桜花賞は、牝馬にとって最大の栄誉とされている。さて今年、名牝の称号を得るのはどの馬か。
まずは今年の牝馬のレベルといったあたりに着目すると、お世辞にも高いとは言えない。その中でひときわ目立つのが、阪神JF。暮れに行われた2歳女王決定戦(GⅠ)である。その勝者は⑩トールポピー。まずはこの馬に注目するが、気になるのはトライアルでタイム差マシといえども負けていること。しかもそのレースのタイムも平凡ときている。
しかも調教を見ても、上積みが薄いどころか、かえって調子落ちさえ感じさせるようなパフォーマンスに見えてしまうのだ。もう
これは一気に無印である。
そのトールポピーに勝った⑪エアパスカルはどうか。マイル、阪神コースともに連対率は100%。じっせきは 申し分ないが、こちらも調教から上積みは薄い。
とすると……気になる馬が一頭いた。⑨リトルアマポーラである。エアパスカルと同様に実績を見てみたら、マイル戦、阪神コースともに勝率100%……つまり負けていないのである いみじくも高松宮記念で失敗した凡才コーシロー君が騎乗することだけが気がかりだが、馬は信じていい(笑)
前走・クイーンカップでかなり後方から差し切って勝った反動が気になるところだが、レース間隔も十分で、調教の様子からも調子落ちは感じされない。やや小粒感のある今年のメンバーなら、これで十分だという気になった。2走前の京成杯でも着順は4着ながら男馬相手にコンマ2秒差と好勝負している。昨年外回りコースが新設され、直線が長くなった阪神マイルは、「魔の桜花賞ペース」こそないだろうが、スピードとともにスタミナも要求されるコースレイアウトになった。その意味で10マイル(2000m/京成杯)を経験しているのも好材料といえる。
◎リトルアマポーラ
○エアパスカル
※トールポピーは無印(・_・;)
馬連は◎から手広く、三連複も◎-○から手広く狙ってみたい。
※結果はレース後、「続きを読む」以降に追記します。 続きを読む
しかしそんなセンチメンタリズムにいつまでも浸っているひまもない。いよいよクラシックが始まるのだ。第一弾、桜花賞。
昨年は稀代の女ダービー馬・ウオッカと激戦を演じたダイワスカーレットが桜の女王に戴冠した。もちろんダービーを勝ったウオッカに文句の付けようはないが、その後(実際には宝塚記念を使ったことが一番大きな原因だと思っているのだが)は今一つ。やはりダービーは、その栄誉とともに反動も大きい。一方ウオッカを破ったダイワスカーレットは、その後も男馬もものともせず、暮れの有馬記念で変態馬マツリダゴッホの後塵を拝したものの、五分の戦いを演じている。まさに名牝の薫り漂う馬に成長したのである。
桜花賞は、牝馬にとって最大の栄誉とされている。さて今年、名牝の称号を得るのはどの馬か。
まずは今年の牝馬のレベルといったあたりに着目すると、お世辞にも高いとは言えない。その中でひときわ目立つのが、阪神JF。暮れに行われた2歳女王決定戦(GⅠ)である。その勝者は⑩トールポピー。まずはこの馬に注目するが、気になるのはトライアルでタイム差マシといえども負けていること。しかもそのレースのタイムも平凡ときている。
しかも調教を見ても、上積みが薄いどころか、かえって調子落ちさえ感じさせるようなパフォーマンスに見えてしまうのだ。もう
これは一気に無印である。
そのトールポピーに勝った⑪エアパスカルはどうか。マイル、阪神コースともに連対率は100%。じっせきは 申し分ないが、こちらも調教から上積みは薄い。
とすると……気になる馬が一頭いた。⑨リトルアマポーラである。エアパスカルと同様に実績を見てみたら、マイル戦、阪神コースともに勝率100%……つまり負けていないのである いみじくも高松宮記念で失敗した凡才コーシロー君が騎乗することだけが気がかりだが、馬は信じていい(笑)
前走・クイーンカップでかなり後方から差し切って勝った反動が気になるところだが、レース間隔も十分で、調教の様子からも調子落ちは感じされない。やや小粒感のある今年のメンバーなら、これで十分だという気になった。2走前の京成杯でも着順は4着ながら男馬相手にコンマ2秒差と好勝負している。昨年外回りコースが新設され、直線が長くなった阪神マイルは、「魔の桜花賞ペース」こそないだろうが、スピードとともにスタミナも要求されるコースレイアウトになった。その意味で10マイル(2000m/京成杯)を経験しているのも好材料といえる。
◎リトルアマポーラ
○エアパスカル
※トールポピーは無印(・_・;)
馬連は◎から手広く、三連複も◎-○から手広く狙ってみたい。
※結果はレース後、「続きを読む」以降に追記します。 続きを読む
2008年04月12日
シンデレラ・コンプレックス
シンデレラ――誰でも一度は読んだことが、あるいは聞いたことがある物語だろう。グリム童話にも入っているが、日本ではシャルル・ペローの書いたかぼちゃの馬車やガラスの靴が出てくる物語が有名である。ちなみにグリム童話では「灰かつぎ姫」というタイトルで入っており、若干結末がペロー編よりブラックである(らしい)。 続きを読む
2008年04月08日
島田雅彦という媚薬、あるいは劇薬
この3月までの1クールで「あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜」という連続ドラマが放映されていた。見ていた方もいたかもしれない。
私はもちろん見ていたのだが、このドラマの原作は、島田雅彦の「自由死刑」である。この自由死刑については、現在鋭意読んでいる最中なので、紹介はまた別の機会に譲り、今回は島田雅彦に私がはまるきっかけとなった“無限カノン”三部作を紹介しよう。
そもそも島田雅彦はポストモダンを代表する作家のひとりであり、そこにいる作家たちはいずれも個性を放つ方たちばかりであるが、島田はその中でもひときわ異彩を放っている(気がしている)。そもそもデビュー作のタイトルが『優しいサヨクのための嬉遊曲』なのである。分かる人にはお分かりであろうが、かなり刺激的なタイトルだ。この作品がいきなり芥川賞候補となり、島田は一躍文壇のスターダムに華々しく登場する。残念ながら芥川賞は(そしてなぜか今に至るまで直木賞も)とれなかったが、このデビュー作もすごい。
そうして冒頭で紹介した三部作は、さらにすごい。
第一部にあたる「彗星の住人」では主人公であるカヲルを巡って、その出自を明らかにすべく、その過去が解き明かされてゆく。物語は歴史(史実)とフィクションの狭間をたゆたいながら、盲目の語り部の口を通じて明らかにされてゆく。舞台は長崎、アメリカ、満州……。世界を駆け巡り、スケールは大きいがはかなく切ない恋物語がそこに展開するのである。
狭間、この言葉こそ彗星の住人にぴったりな気がする。時間の狭間、地理的な狭間、文化の狭間、国と国の狭間、つまりは歴史の狭間にもまれ生きたカヲルとその祖父祖母であるピンカートンに蝶々夫人。この魅力ある人たちの生きざまとその裏に隠されたもの。これらが最後の一行に一気に収束するのだ。ゆめゆめこっそり最後のページを途中でめくらぬよう。
第二部は「美しい魂」。これはカヲル自身の恋物語だが、ここで島田はある人物に「君」と呼びかける。衝撃的だった。
おわかりか? 二人称小説というのはめったに出会えるものではない。これを書くには、おそらく相当の力量が要求されるのだ。無論私なぞには手も足も出まい。しかしカヲルの娘に向けて呼びかけられた「君」から始まるこの物語は、第一部の運命の余波を引きずり、破滅的とも思えるカヲルの恋を、力強くしかし優しく描き出している。そうして第一部の最終行で語られた「あること」を第二部では軸として、カヲルの恋が綴られてゆく。
第一部、第二部を通じて、おそらく複数回は泣きたくなるであろう。そのとき「島田雅彦」という媚薬は、それがあまりに甘美でありながらエキセントリックであるがゆえ、また甘い恋でありながら歴史の深遠さをさらけ出しているがゆえ、麻薬のごとき効用を発揮するのである。すっかり島田中毒となった私は、本当に震えそうな禁断症状を抑えるべく、いよいよ第三部に手を伸ばす。
第三部はいわばカヲルの後日談であり、三部作の中では一番短い物語だ。一部、二部を通して語られたセンチメンタリズムは、第三部でこちらまでけだるくなってしまうようなメランコリーとして結晶する。
これら三部作はもちろん一連の物語でありながら、それぞれを独立した物語として読んでも十分楽しめる。個人的には第二部の二人称の語りに完全にやられてしまった感があるが、今思い返してみると一部から三部を通じ、それぞれの物語が一体化して、まるで甘い甘い夢から目覚めたような気分になるのである。 続きを読む
2008年04月07日
相反する概念の境界
ようやく「まりもっこり」のストラップを手に入れたことは、ここですでに述べた。
このまりもっこりというキャラクタは、北海道生まれでそのもととなっているのは言わずもがな「まりも」なのだが、問題はその下につく「もっこり」の部分である。このキャラは、トリノオリンピック時に安藤美姫が自身のケータイにつけていたことからメジャーになったとされている。その後、いろいろな芸能人の間で流行り、「キモかわいい」と形容されるようになった。
この「キモかわいい」という言葉であるが、Wikipediaによれば、次のような意味だとされる。
このまりもっこりというキャラクタは、北海道生まれでそのもととなっているのは言わずもがな「まりも」なのだが、問題はその下につく「もっこり」の部分である。このキャラは、トリノオリンピック時に安藤美姫が自身のケータイにつけていたことからメジャーになったとされている。その後、いろいろな芸能人の間で流行り、「キモかわいい」と形容されるようになった。
この「キモかわいい」という言葉であるが、Wikipediaによれば、次のような意味だとされる。
キモかわいいとは、一歩間違えると見る者に嫌悪感を催させるような不気味さをもちながら、それゆえに可愛らしくもあるさま。キモかわともいう。続きを読む
【フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia) 『キモかわいい』の項より引用】
2008年04月06日
目で食う話
最初にちょっとした宣伝になるが、当Blogに「NAVIGSTOR」なる機能をつけてみた。といってもFlashでFisherman's Cafeの各Blogに飛ぶようにしただけのことであるが……
先日SOURCENEXTから「Web Effect」なるFlash作成ソフトが発売されたので、値段も手ごろであり、一度Flashというものを作ってみたくて、買ってしまった。それで見よう見まねで作ってみたのである。こんなちょっとしたFlashであれば、まずまず簡単にできる。意外と楽しい。
Flashという技術は、結構すごいと思っている。以前同様のことをやるにはJavaのAppletを使っていたが、こっちは何せ作るのにJavaの知識がいるし、そこそこのスペックのPC上で動かすにも重い。重いがゆえになかなか手が出せない。Appletが貼られているがために表示が遅くて、閲覧をあきらめたサイトも一つや二つではない。
Flashを使えば、そこそこ軽量で動きのあるコンテンツが作れるのだから、これは見た目にもいい。
さて今回は別にFlashの話ではなく、「見た目」の話なので、Web Effectについてはもう少し使ってみてから書くことにしよう。「見た目」の効用であるが…… 続きを読む
先日SOURCENEXTから「Web Effect」なるFlash作成ソフトが発売されたので、値段も手ごろであり、一度Flashというものを作ってみたくて、買ってしまった。それで見よう見まねで作ってみたのである。こんなちょっとしたFlashであれば、まずまず簡単にできる。意外と楽しい。
Flashという技術は、結構すごいと思っている。以前同様のことをやるにはJavaのAppletを使っていたが、こっちは何せ作るのにJavaの知識がいるし、そこそこのスペックのPC上で動かすにも重い。重いがゆえになかなか手が出せない。Appletが貼られているがために表示が遅くて、閲覧をあきらめたサイトも一つや二つではない。
Flashを使えば、そこそこ軽量で動きのあるコンテンツが作れるのだから、これは見た目にもいい。
さて今回は別にFlashの話ではなく、「見た目」の話なので、Web Effectについてはもう少し使ってみてから書くことにしよう。「見た目」の効用であるが…… 続きを読む
2008年04月03日
アナログ放送の終焉の象徴なのか
桜咲く週末、何と東京タワーに行って来た。仕事柄、東京タワーの近くのxxヒルズなんてビルとかに行くことはあっても、なかなか「東京タワー」自体に行くことはなくて、いつも見上げていたタワーの中に入り、展望台に登るのなんてはて●年ぶりって感じである。
それにしても花見シーズンなせいか、道が混んでいる。首都高は3号、環状ともに大渋滞。谷町JTでは追突事故まで起きていて、1時間はかからんだろうって思っていた道程に1.5時間以上を費やした。
やっとついたタワーは、春休みなせいか、ガキお子様たちでいっぱいだ。展望台に登るにも、すでにえらい列ができている。こっちも甥っ子連れゆえしかたなく並ぶが、おいらは列に並ぶのが大嫌いなのである。どんなにおいしいラーメン屋でも、列ができていたらさっさと諦める性分なのだ!
そこで列に並ぶ前に、心の準備も兼ねて、まずは1Fの水族館へ…… 続きを読む
それにしても花見シーズンなせいか、道が混んでいる。首都高は3号、環状ともに大渋滞。谷町JTでは追突事故まで起きていて、1時間はかからんだろうって思っていた道程に1.5時間以上を費やした。
やっとついたタワーは、春休みなせいか、
そこで列に並ぶ前に、心の準備も兼ねて、まずは1Fの水族館へ…… 続きを読む
2008年04月02日
絶品!?
おっと忘れかけていた。このBlogはFisherman's Cafeの冠名をとってしまったけれど、実はおんなじ奴が書いてるんだってことを! 食い物のことを書かねば。もとより食い気丸出しの管理人が、自らの飽くなき食への探求から釣りも始めたし、旨いものを食いたいからこそ競馬なんぞやっているのだ。
すでにいくつか記事を書きなぐったが、食い物についてはまだ“そば”だけだ。上品すぎる。
そもそも姉妹サイトでは、魚料理についてもちん料理の数々をお披露目してきた(最近は諸般の事情で、食材を採りに行けないんだけどね……)。作り方はともかく、旨い不味いについては主張してきたのだ。作り方なんて、どうでもよかった。というよりも最初から詳しく書くのはやめようと考えていた。大さじ●杯まで詳しく書いてしまったら、それを参考に作る人のイマジネーションが介入する余地がない。イマジネーションなき料理は、楽しくないし、旨くもない。オリジナリティ重視でいこう。
オリジナリティといえば、ロッテリアが満を持して送り出したスペシャルバーガー「絶品チーズバーガー」を食べた。帰りが遅くなったのと、大して腹が減ってなくて、かつあまり食いたいものも思い浮かばなかった。つまり普通のメシに少々食傷気味だったこともあって、“絶品”と銘打ったチーズバーガーや如何に、という気持ちになったのである。
限定200食(店舗によって限定数は違うかも~)という言葉にも惹かれた。意外に「限定」モノには弱いのだ
写真はぜひその絶品の中身を見ていただこうと、少々行儀が悪いが、私の歯型付きでお見せする。見た目には普通のチーズバーガーにしか見えない。もっと云えば、チーズとビーフパテだけな分貧相にさえ見える(笑) そして写真では分かりづらいが、実物は意外に小さい。女性層狙いの戦略かもしれないが…… 続きを読む
すでにいくつか記事を書きなぐったが、食い物についてはまだ“そば”だけだ。上品すぎる。
そもそも姉妹サイトでは、魚料理についてもちん料理の数々をお披露目してきた(最近は諸般の事情で、食材を採りに行けないんだけどね……)。作り方はともかく、旨い不味いについては主張してきたのだ。作り方なんて、どうでもよかった。というよりも最初から詳しく書くのはやめようと考えていた。大さじ●杯まで詳しく書いてしまったら、それを参考に作る人のイマジネーションが介入する余地がない。イマジネーションなき料理は、楽しくないし、旨くもない。オリジナリティ重視でいこう。
オリジナリティといえば、ロッテリアが満を持して送り出したスペシャルバーガー「絶品チーズバーガー」を食べた。帰りが遅くなったのと、大して腹が減ってなくて、かつあまり食いたいものも思い浮かばなかった。つまり普通のメシに少々食傷気味だったこともあって、“絶品”と銘打ったチーズバーガーや如何に、という気持ちになったのである。
限定200食(店舗によって限定数は違うかも~)という言葉にも惹かれた。意外に「限定」モノには弱いのだ
写真はぜひその絶品の中身を見ていただこうと、少々行儀が悪いが、私の歯型付きでお見せする。見た目には普通のチーズバーガーにしか見えない。もっと云えば、チーズとビーフパテだけな分貧相にさえ見える(笑) そして写真では分かりづらいが、実物は意外に小さい。女性層狙いの戦略かもしれないが…… 続きを読む