2008年04月07日
相反する概念の境界

このまりもっこりというキャラクタは、北海道生まれでそのもととなっているのは言わずもがな「まりも」なのだが、問題はその下につく「もっこり」の部分である。このキャラは、トリノオリンピック時に安藤美姫が自身のケータイにつけていたことからメジャーになったとされている。その後、いろいろな芸能人の間で流行り、「キモかわいい」と形容されるようになった。
この「キモかわいい」という言葉であるが、Wikipediaによれば、次のような意味だとされる。
キモかわいいとは、一歩間違えると見る者に嫌悪感を催させるような不気味さをもちながら、それゆえに可愛らしくもあるさま。キモかわともいう。
【フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia) 『キモかわいい』の項より引用】
羊水発言で最近は少し露出が減っているが、倖田來未がブレイクしたとき世間は彼女を「エロかっこいい」と形容したことは覚えておられる方も多かろう。同様にまりもっこりも流行とともに「キモかわいい」と形容された。
最近は流行するための条件として、かようなキャラクタに対する形容詞が伴うものであるらしい。しかもこれらの形容詞は、元来別々の二つの概念を組み合わせて、新たに生成されるものである。
たとえば「キモかわいい」ならば、「キモい(気持ち悪い=不気味)」と「かわいい」が複合したものなのだろう。大体はキモいのような否定的な形容が先にきて、それを打ち消す形でもう一つの形容詞が続く(ように思う)。
最初は私はこれをちょっと誤解していた。つまりこの形容詞は、「薄明るい」のように後ろの形容詞を前の形容詞が修飾する形で成立すると思っていたがゆえに、なかなかこのように新たに生み出された形容詞の意味が、なかなか分からなかったのである。
しかしそうではなく、あくまでキモいという形容詞とかわいいというそれは、同時に一見対立する概念でありながら両立するのである。前が後ろを、あるいは後ろが前を補完する関係ではなく、いうなれば共存関係なのだ。これはこれで、なかなか私のように年をとって頭が固くなったおっさんには、俄かには理解しがたい。
一つ思うことは、キモいとかわいいという概念の境界が、曖昧になっているのだろうということだ。すなわちまりもっこりの写真を見て、「何じゃこのキモい人形は……」と思う人もいれば、「まぁ、何かかわいい」と思う人もして、それらを総じてこのキャラクタを形容するときに「キモかわいい」と称するのだろう。
そうしてこれだけ流行る以上、一般により多く受け入れられている概念はきっと「かわいい」の方なのだと推察する。だからまりもっこりは「かわキモい」ではいけないのだと考える。
まぁどうでもよいことではあるのだが、まりもっこりが(私にとって)気になりだした端緒は間違いなく「キモかわいい」という形容詞なので、それについて考えてみた、というだけのことである。しかしこの形容詞を得たことで、まりもっこりは(少なくとも私にとっては)変質者を思わせる目、際立ってデフォルメされている股間、にも関わらず見ていると何だか「かわいく」思えてくるのだ。
最後に少しだけまじめなことを書くと、このキャラクタの元来のベースとなっている、天然記念物の「まりも」にも注目されると良いのだが……。そうしていずれまりもっこりが自然保護やエコロジーのシンボルとして君臨したら面白い(笑)
最近は流行するための条件として、かようなキャラクタに対する形容詞が伴うものであるらしい。しかもこれらの形容詞は、元来別々の二つの概念を組み合わせて、新たに生成されるものである。
たとえば「キモかわいい」ならば、「キモい(気持ち悪い=不気味)」と「かわいい」が複合したものなのだろう。大体はキモいのような否定的な形容が先にきて、それを打ち消す形でもう一つの形容詞が続く(ように思う)。
最初は私はこれをちょっと誤解していた。つまりこの形容詞は、「薄明るい」のように後ろの形容詞を前の形容詞が修飾する形で成立すると思っていたがゆえに、なかなかこのように新たに生み出された形容詞の意味が、なかなか分からなかったのである。
しかしそうではなく、あくまでキモいという形容詞とかわいいというそれは、同時に一見対立する概念でありながら両立するのである。前が後ろを、あるいは後ろが前を補完する関係ではなく、いうなれば共存関係なのだ。これはこれで、なかなか私のように年をとって頭が固くなったおっさんには、俄かには理解しがたい。
一つ思うことは、キモいとかわいいという概念の境界が、曖昧になっているのだろうということだ。すなわちまりもっこりの写真を見て、「何じゃこのキモい人形は……」と思う人もいれば、「まぁ、何かかわいい」と思う人もして、それらを総じてこのキャラクタを形容するときに「キモかわいい」と称するのだろう。
そうしてこれだけ流行る以上、一般により多く受け入れられている概念はきっと「かわいい」の方なのだと推察する。だからまりもっこりは「かわキモい」ではいけないのだと考える。
まぁどうでもよいことではあるのだが、まりもっこりが(私にとって)気になりだした端緒は間違いなく「キモかわいい」という形容詞なので、それについて考えてみた、というだけのことである。しかしこの形容詞を得たことで、まりもっこりは(少なくとも私にとっては)変質者を思わせる目、際立ってデフォルメされている股間、にも関わらず見ていると何だか「かわいく」思えてくるのだ。
最後に少しだけまじめなことを書くと、このキャラクタの元来のベースとなっている、天然記念物の「まりも」にも注目されると良いのだが……。そうしていずれまりもっこりが自然保護やエコロジーのシンボルとして君臨したら面白い(笑)
Posted by You at 02:03│Comments(0)
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